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Channel: こうしの部屋
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最終決戦第五試合 桜神闇突(仕切り直し)VS四神奇操

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「ここはガキの来るとこじゃねえ。さっさと帰りなションべん小僧」
「黙れ糞大人が。調子に乗ってんじゃねえよ馬ぁ鹿。」
「お兄さんは優しさで言ってあげたんだが、理解力の低い人間だ。」
「こっちだって、事実を述べているまでなんだよ脳無し」
プツン。
何かが切れる。
「よっしゃぁ、死刑確定。これより桜神No.2。桜神闇突。いざ尋常に参る」
「俺は四神奇操。四神一族の末裔!」


闇突は、徐にローブを空中へ舞わせる。
闇突の姿が消える。
再び闇突の姿が見えた時には大剣を握っていた。
予想重量・300kgはあるかと思わせる、モーニングスター級の重量。
それは張突の人形が持っていた大剣など足元にも及ばない重量。
「大剣・刳殊會(クルシュア)」
奇操はその大剣を見てなんとも思わないかのように、
「武器はだけで強い弱いが決まるわけじゃねえ」
と。
何も恐怖を持ってはいなかった。
「ガキが粋がりやがって。さっさと楽になりな」
奇操は、闇突の剣を悠々とかわす。
奇操は不満そうな顔をしていた。
「人形じゃなくて本体出て来いよ。糞大人」
闇突は驚いた顔になり、
やがて嗤う。
心の底から嗤う。
けたけたと。
「あー面白いぜ。面白い面白い。これだから殺し合いは楽しいんだ。ガキ。
 お前の読みは的中だ。これは人形だ。桜神一族は主に、
『人形』の取り扱いが上手いんだぜ。その中でも俺は最高傑作。俺1人で5体までの人形を操れるんだぜ」
そう言うと。
岩陰から一人。
唐突に一人。
空から一人。
また一人また一人と、
次々、闇突が出てくる。
「本体の俺を合わせて6体の俺。さぁて。本体の俺は見つけられるかな?」
6人の闇突が奇操に迫りくる。
さすがに奇操も少しだけ焦る。
しかし、敵も慣れている人形遣いだろうが欠点がある。
人形は糸を基礎に動いている。
それを断ち切れば全てが終わる。
それに俺にはまだ秘策がある。
まず一つ。
人形遣い本体は激しい動きをすると人形の動きがぶれるので後方で戦う事が多い。
さらに、同時に5体も動かすのであれば、さらにだ。
まだ俺には秘策がある。
本態を見つけ次第、俺の操縦で・・・・。
現在後衛で戦って、手の動きがおかしいのが・・・。
右から二番目。
一番動きが少ない。
俺に近づこうとせずに後衛でナイフを投げてきている。
本体はあれか・・・・。
一つ目の人形をかわし、
二つめ三つ目四つ目五つ目。
5体かわし切った。
本体に残るは俺の操縦を!
「四神流操縦術。四神奇操・四点神化奇抜天外操作・略名『四神奇操』!」
目を合わせる。
これで本体を乗っ取った。
はずだった。
この本体は俺の操縦を無視して動いている。
そして俺の腹に拳を一発。
「グボァッッ!」
俺は地面に叩きつけられる。
が、寸前で回避し、後ろに後退する。
「残念だったな。3番目の俺が本体だ」
何だと・・・?
じゃあ、お前が本体なら、何故、人形を操作しながら激しい動きができる?
何故何故?
「言っただろ?『俺1人で』人形5体だ。俺=人形。俺が操っていた人形で残りの4体を操っていた。」
・・・・まさか。
そんな操作聞いたことが無い・・・。
人形で人形の操作?
それでは、残りの4体が5体ずつ操作して20体。
またその20体が5体ずつ操作して100体。
100体が500体。
500体が2500体。
2500体が12500体。
12500体が62500体。
5倍ずつされて行っているだと?
拙い。
拙すぎる。
このままでは操作される人形が多くなりすぎて俺では勝てなくなる。
本体が分からなくなる。
俺の負けだと?
俺の負け?
こんな所で・・・。
こんな所で負けるわけには行かないんだ。
死んだ兄の為に。
死んだ四神操・・・・・。
「最高傑作の人形遣い桜神闇突。自己流人形操作。無限操作に終わりはない。其処にある終わりは貴様の命だけだ。」
俺の・・・・。
負け・・・・ヵ・・・・。
そ・・して・・・お・・・れ・・・は・・・・・
しぬ・・・の・・・か・・・な?
・・・ま・・って・・・てよ・・・そう・・・じ・・・う・・・
に・・・・・いさ・・・・ん・・・・・。
いま・・・いく・・・か・・・らさ・・・・・。


最終決戦第五試合 桜神闇突VS四神奇操
桜神闇突の勝利。
四神奇操。
若き命此処に潰える。
四神の末裔、此処に没する。

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